新しい資本主義実現会議

更新日:令和6年5月9日 総理の一日

 令和6年5月9日、岸田総理は、総理大臣官邸で第27回新しい資本主義実現会議を開催しました。

 会議では、三位一体の労働市場改革の実行等について議論が行われました。

 総理は、本日の議論を踏まえ、次のように述べました。

「本日は、労働市場改革及び労働移動の円滑化について議論を行いました。これに加えて、資産運用立国についても議論を行いました。
 これまでの我が国の賃金は、若い世代の賃金が低く、勤続15年目から19年目で急速に上昇する傾向があり、結婚や子育てに影響を与えています。また、若い人の終身雇用に対する考え方が急速に変化しています。
 来年以降、持続的に賃上げを実現するためにも、社内・社外ともに労働移動の円滑化が重要です。日本企業の競争力維持のため、ジョブ型人事の導入を進めてまいります。
 他方で、日本企業といっても、個々の企業の経営戦略・歴史などは千差万別であり、自社のスタイルに合った制度を各社が検討できることが大切です。
 このため、多数の企業事例を集め、導入目的や雇用管理、導入プロセスについて具体的に明らかにしたジョブ型人事指針をこの夏に公表いたします。
 また、シニア層に仕事の機会を提供するため、ジョブ型人事の導入と併せて、役職定年などを見直した企業についても、情報を提供いただきます。
 次に、一人当たりの労働生産性は、近年大企業が急速な伸びを示しているのに対し、中小企業の伸びが停滞しています。特にスキルが不足している従業員に対して効果あるAI(人工知能)の導入やDX(デジタル・トランスフォーメーション)を始め、省力化投資について、各省庁で具体的プランを検討し、政府を挙げて支援を加速します。
 他方で、果実が中小企業に帰属するよう、取引関係について、大企業にも協力をお願いいたします。
 加えて、資格職などにおける分業・兼業を推進することで、人手不足緩和を図ります。
 資産運用立国については、成長の果実を幅広く家計にもたらすために、アセットオーナーの運用力強化が必要です。アセットオーナー・プリンシプルをこの夏に策定するとともに、公的年金・共済組合には運用力強化の取組方針を公表いただきます。
 新しい資本主義の実行計画の改訂に向けて、議論を加速いたします。引き続き、委員の皆様の御協力をお願いいたします。」

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